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【座談会】FSCとLCC 現役整備士から見たリアルな違い!

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目次

FSCとLCCで航空整備士に違いはあるのか?本記事ではそんな疑問を解消するため、Peachで働いている現役航空整備士4名に座談会形式でお話を伺いました。 整備現場での業務内容、キャリア、福利厚生、働きやすさなど、航空整備士を目指す方にとって、FSCとLCCのどちらを選ぶべきかの参考になる内容です!

座談会 集合写真 01

座談会参加者

河田 征司さん

インタビュイー01

河田 征司さん

FSCとLCCの両社を経験したベテラン整備士

FSCでの経験を経て現在はPeachで活躍する河田さんは、整備の枠を超えた幅広い知識と温かな人柄が魅力の航空整備士。「好きな仕事」を大切にし、チームでの人間関係を「財産」と考え、若手に対しても親身になってアドバイスをする頼れる先輩の姿勢で整備業務に取り組んでいる。

藤田 拓弥 さん

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藤田 拓弥さん

確認主任者として整備現場を引っ張るリーダー

他の航空会社から整備士キャリアをスタート、転職を経て現在はPeachに務める藤田さんは、確認主任者資格の取得を経て、さらなるキャリアアップを目指す30代の中堅整備士。職場改善への情熱を持ち、制服デザインの刷新や作業効率向上のためのツール導入を積極的に提案。2歳のお子さんを持つ父親として家族との時間も大切にしている。

篠﨑 明男さん

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篠﨑 明男さん

現場整備士からキャリアチェンジした管理スタッフ

入社当初は現場整備士として活躍していた篠﨑さんは、管理スタッフ(技術部門のエンジニア)として9年目のキャリアを歩む。現場整備と管理スタッフのそれぞれを経験したことで広い視野を持ち、自身の予想とは異なるキャリアパスに新たな可能性を見出している。

林 安紗実さん

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林 安紗実さん

理工系学部から新卒入社した女性整備士

大学で流体力学を専攻し、航空業界に進んだ林さんは、「30歳までに資格を取得してエンジニアとして活躍する」という目標に向けて邁進中。チームワークを大切にしながら力仕事の課題も乗り越え、将来は「仕事と育児を両立して人生を謳歌したい」と計画性を重視している。

FSCとLCC 現役整備士から見たリアルな違い!

航空整備士の業務内容や役割の違いは?

お客様に安全な飛行機を提供するという整備士の役割に違いはありません。
ただ、業務範囲には明確な違いがあると思います。
FSCは業務の部門が分かれており、ライン整備やドック整備、ドック整備のなかでも様々な部門に細分化されているなど、一人一人が専門的に業務を行っています。
LCCではライン整備を主としつつも、ドック整備にも関わる機会などもあり、一人一人が担う業務範囲はとても広く深いです。

河田さん
河田 征司さん

一般的なLCCでは、通常はライン整備に特化してその範囲を超えると外部に委託するということが多いですが、Peachは極力自分たちでやるという方針があるため、業務範囲はより広いと思います。

藤田さん
藤田 拓弥さん

私は専門学校出身なので、同期にもたくさん航空整備士がいるのですが、集まって情報交換する際にも、Peachでは航空整備士の業務範囲が他社よりも広いことを実感します。

篠﨑さん
篠﨑 明男さん

経験やキャリアパスの違いは?

FSCだと多くの機種の整備資格を取れるメリットがありますが、その分、キャリアの進み方は比較的ゆっくりです。 LCCでは基本的に扱っている機種が一機種だけなので、資格を取得すればすぐに現場で活かすことができるため、成長のスピードは早いと思います。

河田さん
河田 征司さん

LCCでは若手でも早い段階から様々な経験ができるところも魅力だと思います。
例えば、新機材の受け入れや海外出張など、FSCでは整備士として何年も経験を積んだ後、さらに限られた人だけが経験できるような機会でも、LCCでは若手のうちから挑戦できる環境があります。
私もフランスに新しい機材を受け取りに行く業務を経験させてもらいました。

篠﨑さん
篠﨑 明男さん

私は就活時に技術スタッフを目指したいという想いがあったのですが、他に内定をもらっていた会社では現場整備士としてのキャリアしかなかったのに対して、 Peachでは、現場整備士として経験を積んだ後に、技術スタッフへ転向するキャリアパスも開かれているということが、入社の決め手になりました。

林さん
林 安紗実さん

給与や福利厚生の違いは?

FSCとLCCで比較すると、企業規模を考えれば総合的にはFSCの方が福利厚生などはしっかりしていると思います。 ただ、Peachの場合は給与や手当の考え方が他社と比較すると特殊で、単純に比較することは難しいと感じます。

河田さん
河田 征司さん

そうですね。他の会社では一等航空整備士資格や確認主任者などの資格を取ると手当という形で給与が上がるのですが、Peachの場合は基本給が上がるという仕組みなので、資格を取れば同じように給与は増えます。
規模も小さいためそれぞれのやる気や努力を見てもらいやすく、資格取得も全面的に支援してもらえるので、取得に必要な整備経験年数などは変わりませんが、Peachだと若手のうちから給与が上がりやすいと思います。

藤田さん
藤田 拓弥さん

私は整備士だった時に一等航空整備士資格を取得して、それから管理スタッフに異動したのですが、手当ではなく基本給が上がる形だったので、異動後も給与が下がるということがなく安心でした。

篠﨑さん
篠﨑 明男さん

整備現場の雰囲気や働きやすさの違いは?

私はこれまでにPeachを含めて3社を経験していますが、Peachは特に整備現場の雰囲気は良いと感じます。
若いメンバーが多いということもあると思いますが、規模が小さいなかでグループの入れ替わりが多いので、色んな人たちと交流する機会があるのも理由の一つだと思います。

藤田さん
藤田 拓弥さん

FSCでは整備グループごとの人数が多いため、どうしても固定の仲間で固まりやすい傾向はあると思います。 LCCは規模が小さいためシフトごとの人数が少なく、色んな仲間と協力し合うことで仲が深まっていくのではないでしょうか。

河田さん
河田 征司さん
座談会 集合写真 02
編集チームより
航空整備士としての基本は変わらないが、働くうえでの様々なシーンで特色があることを踏まえよう!

FSCとLCCの航空整備士は、同じ「安全な飛行機を提供する」仕事でも、その働き方には大きな違いがあります。
FSCは分業制が徹底されており、専門性を高めやすい反面、キャリアの進み方はゆっくり。一方、LCCでは幅広い業務を経験でき、若いうちから成長のチャンスが多いのが特徴です。
また、給与や福利厚生ではFSCが充実しているものの、Peachでは手当ではなく基本給が上がる仕組みを導入しており、各社の制度や方針を理解することが重要です。
職場環境も異なり、FSCは固定のチームができやすく、LCCはフラットな関係性の中で協力し合う文化があります。
どちらが向いているかは、自分の目指すキャリア次第!本記事が、航空整備士を目指す皆さんの参考になれば幸いです。

監修
sponsored by
Peach Aviation株式会社
日本初のLCC(※)として、ネクストステージを切り開く。
拡大・成長を続ける国内LCCのパイオニア。
Peach Aviation株式会社
     

当メディアを監修するPeach Aviation株式会社は、日本国内で初となるLCC(※)として、日本の航空業界に大きな影響を与えてきました。
会社のビジョンに「愛あるフライトを、すべての人に。」を掲げ、業界に風穴を空けるような挑戦を続けながらも、何よりも「安全」を重視しており、それを支える航空整備士の積極的な採用・育成を行っています。

※情報参照元:国土交通省 コラム(https://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h23/hakusho/h24/html/n253c000.html)
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