年収・給与

飛行機の安全を守る航空整備士は、高い専門性が求められる職業です。そのため給与水準も比較的高めですが、実際の年収や初任給がどのくらいなのか気になる方も多いのではないでしょうか。

本記事では、航空整備士の初任給や平均年収を具体的な数字で紹介し、年収が高い理由や、さらに収入を上げるための方法について詳しく解説します。

初任給は約17～22万円ほど

航空整備士の初任給は、月額17万円～20万円程度と言われています。

しかし、航空整備士は夜勤やシフト勤務があるため、夜勤手当や時間外勤務手当が加わることで実際の手取りはもう少し増えることが多いです。また、FSCやLCC、地方の整備会社など、勤務先によっても初任給の額には若干の違いがあります。

平均年収は600万円ほど

航空整備士の平均年収は600万円程度(※)とされており、一般的な会社員の平均年収よりも高い水準にあります。特に経験を積んだ中堅整備士や、一等航空整備士の資格を取得した整備士は、さらに高い年収を得ることが可能です。

年収の目安（年代別）

• ～19歳：約262万円
• 20～24歳：約388万円
• 25～29歳：約524万円
• 30～34歳：約509万円
• 35～39歳：約645万円
• 40～44歳：約677万円
• 45～49歳：約666万円
• 50～54歳：約815万円
• 55～59歳：約705万円
• 60～64歳：約544万円
• 65～69歳：約628万円
• 70歳～：約344万円

整備士はキャリアを積むことで収入が上がるため、長く働くほど高収入を目指せる職業といえます。

航空整備士の年収が高い理由

航空整備士の年収が比較的高めである理由として、以下の3つが挙げられます。

夜勤やシフト制による手当が充実

航空整備は24時間体制で行われるため、深夜勤務や早朝勤務が発生します。そのため、通常の給与に加えて夜勤手当・時間外手当・休日出勤手当などが支給されることが多く、結果として年収が高くなりやすいのです。

高い専門性と責任が求められる

航空機の整備は、高度な知識と技術が必要な仕事です。さらに、国家資格の取得や航空機の種類によって異なる多くの知識を身に着ける必要があるため、一般的な整備士（自動車整備士など）と比べても給与が高めに設定されています。

経験と資格による給与アップ

航空整備士は、経験を積むほど資格を取得しやすくなり、それに伴い給与も上昇します。特に、一等航空整備士や確認主任者といった資格を持つと、大幅な年収アップが見込めます。

年収を上げるには？資格取得とキャリアアップが鍵

航空整備士として年収を上げるためには、資格取得と役職への昇進が重要なポイントになります。

一等航空整備士資格の取得

航空整備士の中でも、より高度な作業を行うための「一等航空整備士」資格を取得すると給与が大幅にアップします。一等航空整備士の資格を持つことで、大型機の整備やエンジン交換などの重要な業務を担当できるようになります。

取得までの大まかな流れ

1. 認定作業者資格（社内資格）を取得
2. 3年以上の実務経験を積む
3. 筆記試験、実技試験、口述試験に合格

この資格を取得することで、年収600万円以上を目指しやすくなります。

確認主任者・シフト責任者へ昇進

資格取得だけでなく、社内での昇進も年収を上げるための重要な要素です。

• 確認主任者：航空機の整備作業を最終的に確認し、航空日誌へサインを行う役職。航空整備士のキャリアの中でも高い権限を持ち、給与もアップします。
• シフト責任者：整備現場全体の運営を統括し、作業スケジュールの調整や緊急時の対応を行う役職。管理職クラスのため、年収800万～1,000万円以上も可能です。

まとめ

航空整備士の年収は、平均600万円程度と、一般的な職業よりも高めに設定されています。初任給は17～20万円ほどですが、夜勤手当や資格手当が加わることで、実際の収入はさらに増える可能性があります。また、一等航空整備士資格の取得や、確認主任者・シフト責任者への昇進によって年収を大きく伸ばすことができるのも魅力の一つです。

航空整備士を目指すなら、資格取得のスケジュールを立て、早めにキャリアアップの準備を進めることが重要です。今後のキャリアを見据え、計画的に成長していきましょう！